雀荘のおやじ「これ当たると思ったんだよなぁ」

こんばんわ。阿部柊太朗です。

 

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皆さんご存知、麻雀という不完全情報ゲームにおいてはこのような理不尽な事がボチボチ起こります。

 

ドトールでモーニングを食べるくらいの感覚で簡単に点棒が減りますし、とりあえず生くらいの感覚で強者もラスを引きます。

 

麻雀は実力の評価が難しいゲームですね。

 

しかし人間は承認欲求に満ち溢れています。

 

人生は承認欲求を満たすゲームといっても過言ではないと僕は思っています。

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承認欲求って何?って人は「マズロー 欲求段階説」でググってください。

 

さて、結果を出すことが難しいこのゲームで、他人から承認される方法とはなんでしょう?

 

人類の英知の集合体ことiphoneに聞いてみましょう

 

f:id:abe_saikouisen:20180407053405j:plain「Hey Siri! 麻雀が強いことを周りに証明する方法は?」

 

f:id:abe_saikouisen:20180407053516j:plain「ピピン! ビタ止めアピールが有効でしょう。」

 

と、いうことで今回は古より伝わる伝統の雀力アピール術

 

ビタ止めについてのお話です。

 

 

全国に広く生存する雀荘のおやじ。

 

彼らは雀荘のおやじとして成育される義務教育の過程において

 

「立直してたら一発だったよ」

「これ当たると思ったんだよなぁ」

 の二つを必ず習得します。

 

特に後者は自らの読みの正確さ、延いては雀力の高さをアピールするために頻出します。

 

実はこの発言にはしっかりとした心理学的な裏付けがあるのです。

 

 

後知恵バイアス(あとぢえばいあす)

 

人間は物事が起きてからそれが予測可能だったと考える傾向があるというものです。

 

車で出かけるときに「この時間はもしかしたら渋滞するかもなぁ」と思っていて、いざ出かけて渋滞していると「ほら!やっぱり混んでた!」なんていう経験、皆さんもあると思います。

 

逆に混んでいなかった場合は、自分が混雑を予想していたことなど忘れています。

 

 

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「もしかしたらこうかもな...」などと思っていたことが実際に起きると「やっぱりな!」と考えてしまう。これが後知恵バイアスです。

 

 

麻雀においては

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これが僕が思うビタ止めの真相です。

 

実際には1/5くらいだと思っていたものの、実際に手が見えると、自分がそこを1点で読んでいたような感覚になるものです。

 

さらにこれは牌譜検討において、特に大きな効果を発揮します。

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例えばこの牌譜を見てください。この3pをあなたは切りますか?止めますか?

 

対面は8pをポンして打5p→打2pです。

223から4が埋まった線も残りますが、切り順的にタンヤオっぽくは無さそう。

役牌は全部見えています。

ということは役牌もタンヤオも絡まない手役があるはずです。

清一色というわけでもなさそうなのでトイトイでしょう。

この3pは相当な危険牌ですね。降りましょう。

 

 

 

...なんて無理な話だと思います。実際に考えるべきは

 

・自分の手が12巡目とは言え満貫まで見える一向聴

・対面に動きは入ったものの聴牌しているかどうかも分からないし、打点も分からない。

 

このくらいなものではないですかね?

 

しかし、手を開けてから見ると「この3pはやっぱり当たると思ったんだよなぁ...。」なんて考えてしまうものです。

先ほどの推測も手牌を開けてみてから考えたこじつけ的なものです。

 

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牌譜検討においてこのような事態を避けるためにはどうしたらよいのでしょうか

 

「起こりえたかもしれない別の事象」を検討すること

 

対面がノーテンかもしれない形を想定する

対面が聴牌していたとしても安い形を想定する

対面が聴牌していたとしても3pが当たらない形を想定する

 

対面のあの河と副露であれば手牌構成はありとあらゆる可能性が想定出来るでしょう。

 

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その「やっぱりな」は、ほんまにおうてますか?

 

                                                  <了>